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コラム

「工法の種類と特徴」

■「木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の○と×」

工法とは、建築の構造形式、建物の骨組のことを言います。住宅の場合は、大きく分けて、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート(RC)。その他、2×4、プレハブ、SE工法などあり、それぞれにメリット、デメリットがあります。
骨組の部分は、出来上がってしまうと見えなくなってしまう部分なので注意したいものですね。


kouhou01 ■木造軸組み工法(在来工法)

日本の気候、風土の中より育まれた伝統工法。柱、梁、筋交い等、木の骨組みの構造。

○ 加工しやすく、自由なプランや増改築が容易。技術が蓄積されている循環型エコ資源。
× 湿気対策や熟練した技術が必要。


kouhou02 ■ 鉄骨造(S造)

木造軸組みの骨組みを鉄骨に置き換えた構造。

○ 鉄は木よりも非常に強度が高いため、柱のない大きな空間をつくることが可能。
× 火災時の高熱に弱く、防音性が劣るため対策が必要。


kouhou03 ■ 鉄筋コンクリート造(RC造)

圧縮に強いコンクリートと引張力に強い鉄筋を組合わせた構造。

○ 自由な造形が可能。重量が重いので遮音性に優れている。地下室に適している。
× コンクリートは熱を通しやすく、また蓄熱するという特徴があるため、夏は日中の日射を溜め込み暑くなり、冬は室内の熱が逃げや剥く寒いので断熱対策が必要。


kouhou04 ■ 2×3工法(枠組壁工法)

北米で育まれた工法。 木の間柱(2インチ×4インチ等)と合板等の板材で壁をつくり、壁で建物を支える構造。

○ 材料寸法や釘等が規格化されているため熟練した職人を必要としない。
× 大きな窓や将来の増改築は、ほぼ無理。


kouhou05 ■ プレハブ(ユニット工法)

床、壁、天井等あらかじめ工場で生産し、部材を現場で組み立てる工法。

○ ユニットの組合せのため、熟練した職人を必要せず工期の短縮が可能。
× プランは制限される。将来の増改築は、ほぼ無理。



■ 建築の工法を決めるには、法律や敷地条件、建物の使用条件、コストなどが関係してきます。木造<鉄骨<鉄筋コンクリートと建設費が高くなります。
正確な構造設計と施工がされれば、どの工法でも、構造強度はあまり変わりがありません。必要以上に部材を大きくしたり、壁を増やしても、丈夫な住宅とはなりません。バランス良い構造設計とそれを実現させるための工事監理が最も重要となります。

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■ 森林が約70%を占める国土。日本の気候風土に合た再生産が可能な循環型資源の木材。木造軸組み工法は、古来の匠より受継がれてきた高度な技術の蓄積があり、加工の自由度が高く将来の増改築も容易で、メンテナスさえしていけば半永久的に長持ちする優れた工法です。また、室内の湿度をコントロールする調湿作用、熱が伝わりにくい断熱性能、木肌の心地よさや人や地球環境への安全性も大きな利点だと考えています。

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