■「良い地盤」「悪い地盤」?
地盤とは、地球の表面からおよそ深さ100Mまでの部分で、建物を建てるときに関係してきます。「良い地盤=安定した地盤」か「悪い地盤=軟弱地盤」か調査し建物構造を検討する必要があります。
悪い地盤の場合、予め地盤改良や杭打設など適切な方法を計画しておかないと、地盤沈下だけでなく、地震時の揺れの拡大、液状化、建付け不良などの重大な問題の原因に繋がります。
■地盤を調べてみる
①地名でチェック!
いくら都市が発展したとしても、その下には太古からの地形が存在しています。特に、水に関係のある地名は低地の場合が多く軟弱地盤の可能性があります。例えば、川や池、沼、田や水辺の動植物の名前が付いている地名などです。
逆に地盤が良いとされる地名は、山や丘、台、岩などです。新しく宅地開発された地名には、わざとこのような名前が付けれれているところもあるので注意が必要ですね。
*山手線内の水に関係のある地名です。町全体でなくても、一画には軟弱地盤が潜んでいます。
②周辺環境でチェック!
低地には雨水や地下水が集まり、地盤が弱くなります。水路があればそこが付近で最も低い場所と思われます。昔川が流れていて、現在は暗渠や遊歩道になっている場所なんかも要注意ですね。
周囲の庭に、ケヤキなどの高木が根を張っている場所であれば、良い地盤といえます。
③地盤データでチェック!
敷地を管轄している役所に行けば、近隣の地盤調査資料や、土地条件図、液状化マップを調べることができます。ちょっと専門的になりますが「大地の解体新書」でもデータを調べることが出来ます。
■地盤調査と地盤改良
住宅の場合、工事に先立ちスウェーデン式サウンディング試験という方法で、地中の状態を観測データとして客観的に調査します。地盤が良ければ特に問題は無いのですが、地盤が悪くても、地盤改良や安定した地盤まで杭を打てば、建物は建てられます。
その場合、地盤改良のコストが余分に掛かるので要注意です。
*左図の0~1mは表層土、1~2mの赤茶粘土質の土は関東ローム層、この敷地は安定している地盤ですね。