「そろそろ家を建てたいなあ。そもそもどこに誰に相談すればよいのかな。CMでやってるハウスメーカーにとりあえず行ってみるのかな。でも営業の人から連絡沢山きたらどうしよう。知ってる工務店もいないし。建築の設計事務所はHPは沢山あるけど 何を基準に決めればいいのかな。」
家づくりのスタートに立った時、多くの人が何から始めてよいのか迷ってしまわれています。
私たちは、家は決まったプランの組合せを「買う」のではなく、建主さんといっしょに白紙の状態から「つくる」ものと考えています。そこで、家を「つくる」ときに本当にたいせつなことを、お伝えしたいと思いました。
「どんな家に住みたいですか?」と質問してみると、リビングの広さやキッチンの形や、間取りの話をされることが多いです。具体的なイメージはもちろんたいせつです。でもその前に、まずご自分やご家族にとって「ここちよい」と感じるモノ、場所はどんなところなのか、イメージをすることからはじめてみましょう。
例えば、以前設計した家で「明るいリビングがよいです」というご要望がありました。その家の奥様が育ったご実家は郊外で太陽の光をさんさんと浴びれる程の家だったのでそのくらいが「明るい」と感じていました。一方ご主人様のご実家は、都心の住宅であったため、そこまで光が入らなくても十分「明るい」と感じるようでした。お二人にとって「明るい」というイメージには、違いがあるということがわかりました。家族の中でもその人にとっての「ふつう」と感じる感覚は他の人にとっては違うこともあるのですね。
そんな違いがあったとしても、家族みんなが「ここちよい」家をつくっていくには、文字にして書き出していくことが役立ちます。家族みなさんそれぞれが「ここちよい」と感じることを思い出して書き出してみましょう。思いついたときにすぐにかけるスマホのメモでも、お気に入りのノートでもよいです。「素敵だな!」と思ったインテリアや住宅の写真をスマホやPCに保存しておくのもよいですね。これは、やってみると、結構たのしい作業です。
私も自邸をつくるとき、家づくりノートをつくって、自分の好きなモノや空間を書きだしてみました。自分と向き合う時間でもあったり、家族と共通のもの、違うものを発見したり。そして家族の中で話し合ってみんなにとって「ここちよい」家のイメージを描いていくことができました。
「ここちよい」イメージを描くことは、新築もリノベーションも共通するたいせつなことです。
家づくりのスタートに立った時、まずは自分たちにとって「ここちよい」と思う家のイメージを固めることをしてみましょう。
そして、次に具体的なものへとうつっていきます。
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