撮影とインタビューで再びはん亭へ。”はんなり”としたお店としたかった、上野に出していたお店より”半歩前”に進みたいと考えた、麻布にあった地歌舞の竹原はんの”はん居”にあこがれて・・・など、はん亭の名前の由来はいくつかある。
建物は真ん中には蔵、それを取り囲むように増改築を繰り返し続けた木造の2階家と3階家が、はりついている。当初は3階家部分のみを手に入れ1階をお店に2・3を住居として使っていたとのこと。蔵があることはその後、2階家部分を手に入れるまでわからなかったそうだ。
格子のデザイン・末広がりの階段・小さな窓の桟、銅版でつくった手洗い・・・各所に、職人さんの心意気みたいなものが感じられる心地よくゆったりとしたお店。
しかし木造の古い建物を維持していくのはかなり大変なようだ。建具はガタつくので毎年・基礎も弱ってきたので建物をジャッキアップしてつくりかえたとのこと。この建物の魅力や心地良さをもとめ、日々いろいろなお客さんが串揚げを食べに来る。”意地でも残してゆきたい”という店主の言葉が印象的だった。