信州鉄平石-yoshihara

長野県佐久平は、鉄平石の産地。家づくり学校の生徒たちと、採掘現場を訪ねた。

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素材の現場を訪ねてみると、家づくりの問題が垣間見れ、いろいろと考えさされてしまう。見学した採掘場は、家族で石を切り出し、石工事をおこない生計を立てている。一昔前まで鉄平石は、外壁や外構の仕上げ材として、建築の現場でよく使われたいた。しかし今では扱える職人も少なくなり、手間が掛からない石風のタイルやサイデリング材などが主流となっている。そのため廃業となった山も数多い。

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つまり本物が使われなくなり、偽物が工場で大量生産され、家や町なみがつくられているということだ。

自然の素材は、どれとして同じものが無く、味わい深く、人の手を介して形づくられる。そこが扱いの難しさとなり、工業化システムに乗っかってこない理由となる。

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素材の現場に来てみると、本物がゴロゴロところがっているのだ。何とか生かしてゆきたい宝の山である。