京都 大原の宝泉院に行きました。大胆に建物2面全体が開口となっています。床から少し壁をつくることで、絵画の額縁のようにくっきりと景色を切り取っています。一面は巨大な松が、もう一面は左面に大きなもみじ、その先に竹林、その合間からは、大原の山の稜線が、眺められます。光や風の変化によって木々も揺れる、動く絵画のよう。いつまでも眺めていたい気持ちになります。
宝泉院はお隣り勝林院住職の坊として平安末期より歴史があるという。
濡縁をぐるりとまわす方法もあったと思う。でもあえて縁はつくらず額縁として外部を一旦区切ると室内のどこからでも外の自然の美しさがより強調されるように思える。
一部天井は血天井となっている。(伏見城で自刀した兵士の供養のため)この美しい借景との対比がすごい。