昨年竣工した「無垢材の温もりのある小さな家」大黒柱のある家を工務店さんと1年点検で訪れました。
1年住まわれてみて気になったこと、設備的な不具合がないかなど建て主さんに伺ったり、工務店さんと一緒に点検したりします。
竣工後に造作家具を少しずつ 工務店さんへ依頼してくださり その都度工務店さんが訪れているので点検も兼ねてしていただいておりました。
竣工時にはご予算的に厳しかったためつくれなかった家族のデスクと吊戸棚も住みながら少しずつ造作依頼され、竣工時から少しづつ進化している様子が伺えました。お子さんも今年から小学生になってリビングのここで宿題などやっているのだろうと想像すると嬉しくなりました。
ご夫婦で料理をつくるためキッチンの作り方はとてもこだわられていました。扉を設けずオープンな状態にすることもご要望で、機能的な使われ方をしていました。また「できるだけ新しく購入するものはプラスチックでないものにしているんです」と建て主さん。ゴミ箱も紙製のものを使っていらして実際便利だそうです。
ダイニングテーブルと椅子、ベンチは、工務店さんが造作されたものです。椅子は杉材に植物オイル塗装なので、座ってみるとやわらかく、また軽いので持ち運びもしやすいし、角は全て丸く優しい形になっています。座面の高さも丁度良い高さでとても座り心地がよかったです。無垢材を使った家なので、そこで長く使われる家具ですので、自然素材であればこれからどんどん時間とともに味が出てくるのだろうなと思いました。
竣工時は土のまま、隣の塀も見えていた状態でしたが、建て主さんとそのお知り合いの方たちで一緒に坪庭のようなお庭をつくられていました。眺めがずっとよくなっていました。
2階寝室の収納スペースはコストを抑えるために建具は無しとしましたが、建て主さんのほうで用意されたすっきりとしたロールスクリーンで仕切りをつくられています。
またその下の空いた空間にぴったり納まるキャスター付きのオープン棚をこれも工務店さんに造作していただいております。引きだせてとても便利ということでした。
竣工時に一度に完璧に作らなくても、住んでみて本当に必要なものをゆっくりと考え、工務店さんにオリジナルの家具として少しずつつくりあげていく住まい方をされていました。
大黒柱の上にお子さんの作品が飾られていて微笑ましかったです。
以前住まわれていた東京都心とは全く違う環境ですが、畑で野菜をつくったり、土日はゆっくりリフレッシュされているとのこと。
きっとこれからも建て主さんの家として進化を続けていくのだろうと思いました。
ホームページ「設計事例」の「大黒柱と無垢木材の温もりが感じられる家」や光風舎YouTubeの「ルームツアー」無垢材の温もりのある小さな家 をみていただくと 竣工時からの進化をご覧いただくことができます。