構造計算偽造の問題

連日ニュースで構造計算偽造の問題が報道されている。基本的には設計者としてのモラルの問題だと思う。偽造をした設計者は”コスト削減のプレッシャーを感じていた””仕事に追われてやった。改ざんすれば仕事が簡略化できた”との記事。いったい何のため、誰のために設計しているのだろうか?そこに住む人のことや周りの人のことは考えないのか?利益だけ得られればよいのか?・・・強い憤りを感じる。構造は建物の基礎や柱梁・・・安全の要の部分、問題は大きく複雑、簡単に解決できない。できあがってからの補強や改修では対応しきれない。使用停止や解体勧告となるだろう。

しかし、どうも腑に落ちない・・・。偽造するほうが手間も掛かり、リスクも大きくなり、そんなに構造計算の利益に繋がるとも思えない。なぜマンションやホテルなどの大きな規模の設計を1人の会社がやっているのか?検査機関も書類だけでなく現場でのチェックをおこなっているハズ・・・設計が偽造でもつくる段階でわかるだろう。何十年毎日、鉄筋を組んでいる職人さんたちもヤバイと感じただろう。

問題の多くの建物には、同じデペロッパー(販売会社)や建設会社が関わっている。
なんだかやらしい構図が見え隠れする・・・。