仕事始め

あけましておめでとうございます。

建築の業界では、住宅は設計の基本であるとよく言われる。また大規模な施設よりも住宅設計の方が難しいともいわれている。住まいは、私たちが生活していく上で無くてはならないものではものであり、そこで起きて食べて寝て思いをめぐらしてと、日々の暮らしに直結してくる。また子供の頃育った家の記憶は、その後の人生に何かしら影響を与えるともいわれる。そして一つ一つの住まいは、町なみをつくることにも繋がる。

120105住まいにはその家族ならではの生活習慣や記憶、思い入れなどがあり、マニュアルでは対応しきれない繊細な設計の配慮が必要となってくる訳だ。設計する側としては、なるべく固定観念を持たないようにし、いつも新たな気持ちで仕事に取り掛かるようにしている。住宅設計はそこに暮らす人の生活そのものを表現し、町なみにも影響をあたえることになってくる。

毎回、家族関係から近隣づきあい、法律、コストなど様々な問題もでてくる、また住む人よりも多く学ぶこともある。奥の深くやりがいがあり、難しくも楽しい仕事である。

世知辛い世の中、問題は山積み。しかし音楽やアートが世の中を切り開いてゆくパワーがあるように、建築も大資本や経済論理に負けず、一つ一つを丁寧に考えつくってゆくことで、ハッピーで住みよい社会に貢献できるのだと信じつつ、今日から仕事始めです。