リフォームの見積りは難しい。設計者と積算担当の人で、図面を睨んだり、現場で確認したりしながら、すごく細こましたことを延々と、どういうふうな施工方法にしたほうがよいのか話し合う。リフォームは制約条件があることが前提となっている。マンション、2×4住宅は規約上、構造上どうにも動かせないことがあるし、在来の木造住宅は比較的リフォームしやすいけれど、既存住宅の軸組み図面(柱、梁などの図面)が無いことも多く、床や壁を少しあけさせてもらって下地の中を確認したり、着工後、再度確認したりしないといけない。サッシを違うサイズのものに交換することも、サッシ代だけでなく、壁の補修や造作、外壁の下地、塗装、内壁の仕上げ、既存の他の窓にあわせた木枠なども必要になってくる。ひとつの項目に沢山の余分な工事がくっついてきてしまうのがリフォーム工事の特徴。それをできるだけコスト、施工を考えながら作っていかないといけない。すべて取り払って新築のように全く完璧に新しいものにしてしまうのは、コスト面で厳しいことがほとんど。なので既存で利用できるものはできるだけ残しリフォームのプランの中で上手く生かしていく方法を探す。根気と経験がいりますが、建主さんの暮らしをガラっと変えることができる、やりがいのある仕事です。