切子格子(町家)
外部と内部、公と私を曖昧に仕切る格子。古くは、米屋格子・酒屋格子・武家格子・碁盤格子などその種類は多く、商売や建物の用途により意匠が決まっていたという。町家は両側をぴったりと隣家に挟まれ、唯一開口部が設けられる表側はすぐ道路。そこで、外からは建物の内部が窺えず、内部からは外の様子が窺え光と風を通す格子が考案された。凝ったものは格子の桟の断面が台形となっており、より外と内の関係が明確になっている。